啓聖祠

啓聖祠跡の闢月門（平成23年（2011）3月19日、管理人撮影）。啓定4年（1919）に建造された。

　啓聖祠はかつて京城（フエ旧市街）外の香江に沿った南西に位置した孔子を祀る廟である。文廟の西側の隆湖社にあり、現在は闢月門が残る。

　嘉隆7年（1808）に文廟の旧跡に建立された。正堂・前堂はそれぞれ桁行5間ある。内部中央に啓聖公（孔子）の位牌を安置し、その東西に先賢である顔回・曾氏・孔氏・孟子を祀る。また程キョウ（王へん＋向。UNI73ED。&M020967;）・朱松・周輔成・張迪を従祀とする（『大南一統志』巻之1、京師、壇廟、啓聖祠）。

　正面に闢月門があり、外側に碑亭が二箇所あり、それぞれ下馬碑がある。祠の前・左右に廡（建物）があり、それぞれ3間の規模で、啓聖祠の周囲は壁で囲む（『大南一統志』巻之1、京師、壇廟、啓聖祠）。

　祭日は文廟と同じで、公・欽命官が祭祀を執り行った。至如歳除正旦・端陽（端午の節句）の朔望（1日と15日）に国子監学官が礼を執り行うことは文廟と同様であった（『大南一統志』巻之1、京師、壇廟、啓聖祠）。

啓聖祠跡（平成23年（2011）3月19日、管理人撮影）

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