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敷文楼は京城（フエ旧市街）外の南郭の中央に南向で位置する。すぐ背後には稜堡城壁（南昌台）をはさんで旗台がみえる。
敷文楼は嘉隆18年（1819）6月に建造された。敷文楼の前身は単に楼亭と呼ばれた建物で、詔書や諭旨などの布告を掲示する場所であった。この年になって楼閣状の建物となったのである（『大南寔録正編』第1紀、巻之59、世祖高皇帝寔録、嘉隆18年6月条）。敷文楼は2層からなり、詔・庭会・試榜などはすべてここに掲げられた（『大南一統志』巻之1、京師、台シャ、敷文楼）。
成泰16年（1904）に左右方家が修理されており、成泰17年（1905）には再度建物・扁額の修理が行なわれた（『大南一統志』巻之1、京師、台シャ、敷文楼）。
敷文楼の左右に碑帝があり、左は嘉隆18年（1819）6月に、右は成泰17年（1905）2月に建てられた（『大南一統志』巻之1、京師、台シャ、敷文楼）。
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皇城図・『大南一統志』巻1より敷文楼部分（松本信広編纂『大南一統志 第１輯』〈印度支那研究会、1941年3月〉46-47頁より転載。同書はパブリック・ドメインとなっている）
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